吉祥寺の歴史

吉祥寺の由来とは?吉祥寺の神社や寺院で御朱印を巡る

吉祥寺解説員
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「地元のお店を再発見」をテーマにしたフリーマガジン『吉祥寺時間』です。

この記事では、武蔵野中央公園の歴史をご紹介します。

中央線の国分寺や高円寺は、駅の最寄りに同名の寺があることが地名の由来になっています。しかし武蔵野市の吉祥寺には「吉祥寺」という寺院は存在しません。

この記事では、吉祥寺の名前の由来や、吉祥寺駅周辺に位置する社寺にフォーカスを当て、吉祥寺の街歩きを楽しみながら、特に御朱印がいただけるおすすめの社寺を巡礼していきましょう。

吉祥寺の名前の由来

吉祥寺の名前の由来は、江戸城築城の折に井戸を掘った際「吉祥増上」と書かれた金印が発見されたことから、江戸城内に寺が建立されたことに始まります。そのお寺は江戸の町に大きな被害をもたらした明暦の大火で類焼してしまったため、のちの江戸の区画整理の際に移転。その際、居を失った門前の町人たちの為に、吉祥寺の浪士が主導となって、現在の武蔵野市吉祥寺一帯にあたる場所を開墾しました。そこに移り住んだ町人たちが、かつて住んでいて愛着を持っていた「吉祥寺」の名前を冠したのだそうです。

現在文京区本駒込に存在する「諏訪山吉祥寺」が、元々江戸城にあった寺院が移転したものと言われています。名前の由来からいえば、こちらがオリジナルということです。しかし、現在の吉祥寺にも、少なく見積もっても数百年の歴史があり、その長い歴史の中で作られた社寺があります。もちろん、寺社仏閣巡りの醍醐味でもある御朱印を授かることも可能です。

ご由緒正しき「吉祥寺の氏神様」|武蔵野八幡宮

吉祥寺は、先ほど名前の由来を紹介したように、江戸時代にオリジナルの「諏訪山吉祥寺」が燃えてしまったのち、移住した住民によって開墾された土地です。そして開墾ののち、寛文初年に「吉祥寺村」として開村した際に、とある神社が村の氏神様となって鎮座しました。その神社は今も変わらずに武蔵野市吉祥寺の地に座しています。

それが、吉祥寺東町に鎮座する「武蔵野八幡宮」です。東京都神社庁によると、ご由緒としては上記の通りで、吉祥寺開村以来の歴史を誇る神社となっています。吉祥寺という地名の名前の由来にもあった通り「江戸時代になって諏訪山吉祥寺門前の町人たちの移住の地となり、開墾が進められた」ことがこの由緒から見てもわかりますが、武蔵野八幡宮はまさに、吉祥寺誕生と共にずっとこの地で歴史を刻んできた、吉祥寺を象徴する神社と言っていいでしょう。

位置としては吉祥寺駅から見ると北側に位置し、五日市街道沿いなので駅からはゆっくり行って徒歩10分程かかります。しかしかつては多摩地域と江戸を結び、今でも都内を貫いている大きな街道沿いに位置することからも、この吉祥寺という地にとっていかに大事な神社かうかがい知れるというものです。早速、駅から向かっていきましょう。

武蔵野八幡宮に辿り着くにはいくつかのルートがありますが、徒歩の場合は、吉祥寺駅の北口を出たらまずはまっすぐ、吉祥寺サンロード商店街を進むのが最も安全で無難でしょう。そのまま突き当りの五日市街道まで出て道路を渡り、左折してまっすぐ進むと鳥居と境内が見えてきますので、まずは拝殿にお詣りをしましょう。

御朱印は境内左奥の社務所にていただけます。初穂料は300円、いただける時間は10時~17時となっています。御朱印をいただく際や、お守り・お札等の授与の際、インターホンを押して対応してもらう必要があります。

現在、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、御朱印に関しては各々の神社で対応が異なっています。完全に「御朱印紙や押印形式でのお渡し」となっている神社もあれば、アクリルボードやビニールシートなど必要な対策を講じた上で「御朱印帳を持参の場合のみ直接書いてくれる」ところもあります。武蔵野八幡宮では、必要な対策を講じた上で直接書いてくれる対応となっていますが、宮司不在の際は書き置き分のお渡しとなります。

武蔵野八幡宮の御朱印は非常にシンプルで、「奉拝 武蔵野八幡宮」の筆と押印・日付のみです。しかし勢いのある確かな筆致で、シンプルさが逆に迫力をもって感じられます。なお、緊急事態宣言の発令によって受付時間が多少変わっているかもしれないので時間に余裕を持って参拝するようにしましょう。

 

吉祥寺サンロードに面する「四軒寺」の1つ|月窓寺

現在は綺麗に整備されている吉祥寺の駅前には、あまり寺町といった感じはないものの、駅前から少し北に歩けば、途端に寺院が並ぶ区域に辿り着きます。ヨドバシカメラまで続く本町新道沿いの北側と、五日市街道沿いの北側に2軒ずつ、合計4軒のお寺が隣り合っており、通称を四軒寺といいます。

吉祥寺の北口に伸びる吉祥寺サンロード商店街を進むか、東急ストアが面する吉祥寺通りを北に進むとこの4軒の寺の境内が見えてきて、すぐそばに商店街があるとは思えないほど、厳かな雰囲気が漂っています。その中でも最も吉祥寺サンロードに近い「月窓寺」を紹介しましょう。

月窓寺もまた、吉祥寺村開村まもなくからの歴史を持つお寺で、開山は寛文3年。禅宗の一派である曹洞宗のお寺であり、境内の観音堂に坐する「乾漆造白衣観音坐像」は武蔵野市の指定文化財となっている。山門が吉祥寺サンロード商店街に接しており、様々なイベントや勉強会を開催するなど地域との交流もさかんな、地域に親しまれたお寺です。

吉祥寺駅から歩いていくと、3分~5分程度ですぐにつくので、北口方面に行くなら最初に訪問しても、最後に訪問しても都合がいいでしょう。なお、山門は吉祥寺サンロード商店街に接してはいるものの、山門は閉められていて通れないことが多いので、月窓寺に入る際は回り込む必要があります。吉祥寺サンロード商店街と本町新道がぶつかる交差点でいったん左折し、本殿から見て南側にあたる門から入りましょう。

月窓寺でいただける御朱印は非常に達筆で旧字体が混ざっており、一見すると読めませんが「南無釈迦牟尼仏(なむしゃかむにぶつ)」と真ん中に大きく書かれています。これは「お釈迦様の仏力を信じ、拠り所にする」という帰依の精神を表したもので、禅宗をはじめ、大乗仏教の天台宗でも唱えられる言葉です。

2020年、新型コロナウイルスの猛威に伴って吉祥寺サンロード商店街の店舗も大打撃を受けました。しかし、吉祥寺駅周辺の地主も兼ねている月窓寺を含む3つのお寺は、2020年4月からの1年間、地代の20%減額を決めたのだそうです。月窓寺は、吉祥寺村の時代から、この地に親しみ、この地を守り続けてきた、偉大なお寺の1つなのです。

 

「吉祥寺といえば」の井の頭公園内にある|大盛寺(通称:井の頭弁財天)

仮に武蔵野八幡宮を吉祥寺駅周辺社寺の「北の雄」とするのなら、吉祥寺駅の南口側に位置する大盛寺は、名実ともに吉祥寺駅周辺社寺の「南の雄」とでも呼ぶべき神社といえます。

大盛寺は何と言っても、吉祥寺を象徴する都立公園「井の頭恩賜公園」の中にあるという点が特徴的。

行き方はいくつかありますが、吉祥寺駅から七井橋通りをまっすぐ進み、七井橋を通ってレンタルボート乗り場を左手にみながらさらにまっすぐ、橋を越えたら右手に折れ、日本庭園や弁天橋を眺めながら、赤い桟橋をこえてお詣りするというコースが、井の頭公園の雰囲気を存分に感じられるのではないでしょうか。

ちなみにこのコースは最も遠回りとなり12分程度かかります。何回か行きなれてきたら、吉祥寺通り経由でウォーキングコース沿いにショートカットして行くのもいいでしょう。吉祥寺通り経由では駅の南口から8分ほどで到着します。

吉祥寺に初めて訪れる人はまず井の頭公園に行くといっても過言ではないので、参拝客でいえば吉祥寺でも屈指ではないでしょうか。井の頭公園内においても特に多くの人が訪れる井の頭池のほとりにあり、赤い橋が架かっているためその存在感は際立っています。

大盛寺は井の頭公園内にあることから、その通称を井の頭弁財天といいます。正しくは「辨才天」というように書きますが、日本では財宝神である側面が強いため「弁財天」の字があてられることが多いです。また大盛寺の境内には井の頭白蛇伝説を由来とする宇賀神像も存在するが、宇賀神像(蛇神)も財産を授ける神として有名で、日本において中世以降弁財天と結びついた歴史があります。

弁財天はもともと、ヒンドゥーの女神サラスヴァティーが仏教に取り込まれたものですが、日本では神仏習合・神仏分離等の影響もあって吉祥天や宗像三女神とも結びつき、さまざまな変容を遂げました。しかし女性であるということは変わらず、井の頭弁財天でいただける御朱印にも「大辨財天女」というように書かれます。ちなみに御朱印の受付時間は7時~16時頃まで、本堂向かいの寺務所でいただけます。初穂料は300円です。

井の頭池は今も昔も、神田川の源流です。そして神田川は江戸時代、江戸の町人たちにとっての貴重な水源でした。この井の頭という地の命名の由来は、まさにこの江戸の飲料水の源(上水の源)というところにあります。こうした歴史から井の頭弁財天は水源の守り神として古くから信仰を集めており、井の頭池もまた、今もなお水源として重要な存在であり続けているのです。

「吉祥寺」という寺こそないものの、吉祥寺もまた「寺の町」である

吉祥寺周辺にはこのほかにも、いろいろな社寺が混在しています。月窓寺とともに「四軒寺」として知られる安養寺・光専寺・蓮乗寺をはじめ、武蔵野八幡宮や井の頭弁財天と共に「武蔵野吉祥七福神」として知られる大法寺・延命寺・杵築大社など、武蔵境や三鷹駅の方まで多くの寺院が広がっているのです。

普段はあまり意識することはないかもしれませんが、範囲を広げて社寺の分布をみてみれば、やはり吉祥寺もまた「寺の町」であることがわかっていただけるでしょう。寺や神社はたとえ直接信仰してはいなくとも、日本人にとっては歴史の上でも今でも、生活や文化に密着した存在であって、広く一般に開放された存在でもあります。鳥居が見えたらふと足を止めてみましょう。途端に心持が厳かなものに変わっていくのを感じられるかもしれません。

吉祥寺での街歩きの際は、おしゃれなショッピングやおいしいグルメだけでなく、遠く吉祥寺村の開村の時代より続く歴史ある社寺を訪ねてみるといいでしょう。そして、その参拝の証として、御朱印を頂いてみてはいかがでしょうか。

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