吉祥寺のサブカルチャー

吉祥寺を舞台にした歌をご紹介!音楽と吉祥寺のつながりも解説

吉祥寺と音楽

吉祥寺は音楽の歴史とともに歩んできた街。

音楽との関わりが深いことはいうまでもありません。

今でも音楽イベントやライブハウスにギターケースを抱えた若者が集まり、数多くのレコードショップも存在します。

 

音楽と濃いつながりをもち、昔から数多のカルチャーが渦巻いている吉祥寺は、歌の舞台にされることも多い街です。

今回は、吉祥寺と音楽のつながりを紐解いたうえで、吉祥寺を舞台にした歌を紹介します。

あなたが知っているあの歌も、実は吉祥寺が舞台になっているかもしれませんよ。

吉祥寺と音楽のつながり

吉祥寺と音楽のつながり

ジャズ喫茶「ファンキー」を皮切りに数多くのジャズ喫茶が吉祥寺周辺にオープンし、「Jazzの街」と呼ばれた1960年代。

「フォークソングの聖地」と呼ばれた「BLUES HALL/武蔵野火薬庫 ぐゎらん堂」が開店し、フォークシンガーをはじめとした表現者がこぞって吉祥寺に集まった1970年代。

今や日本で二番目に、東京では一番古いライブハウスとなった「曼荼羅」がオープン、ロックミュージシャンの登竜門に位置づけられた1980年代。

歴史を振り返ってみてもわかる通り、吉祥寺は常に音楽とともにありました。

 

そのなかで、吉祥寺の街づくりの一環として誕生したのが「吉祥寺音楽祭」というイベントです。

1986年にスタートした吉祥寺音楽祭。

当初は年によって趣向が変わっていたものの、1990年の第5回からはアンケート調査の結果をもとにジャズに焦点を当てたイベントへ、2002年の第17回からは更なる飛躍を目指して『吉音コンテスト』『スーパーステージ』『公園コンサート』『ジャズコンサート』の4つを軸に据えたイベントへと、リニューアルを重ねながら続いています。

現在は毎年のゴールデンウィークに開催。

開催場所は屋外・屋内を問わず、観覧も無料のものから有料のものまで多岐にわたります。

開催期間中は多くのアーティストが吉祥寺に集い、商店会や大型店の自主イベントも相まって、吉祥寺の街全体が<生きた音楽>に包まれるのです。

昨今はコロナ禍で中止が続いており、再び音楽の力に触れられる日を心待ちにしています。

吉祥寺を舞台にした歌を年代とともに振り返る

サブカルチャーの中心地であり、音楽の街として発展を続けている吉祥寺は、歌の舞台としても数多くの歌手を虜にしてきた場所です。

吉祥寺が舞台の歌を、発表された年代が古い順から紹介していきます。

井の頭音頭

吉祥寺を舞台にした歌のなかで、最も古いのは『井の頭音頭』でしょう。

井の頭音頭は1935年に発表され、『赤い靴』『シャボン玉』『七つの子』といった童謡の作詞で名高い詩人、野口雨情(のぐちうじょう)氏が作詞を担当した歌として知られています。

野口氏は1924年から20年間、吉祥寺に居を構えて創作活動に打ち込みました。

井の頭公園内には歌碑が、自然文化園内には書斎の「童心居」が残されている、吉祥寺ゆかりの詩人です。

 

井の頭音頭の歌詞には、今も変わらぬ井の頭公園の風景が味わい深く描かれています。

詩や童謡において情景を豊かに描写してきた野口雨情氏ならではの歌詞は、今でも吉祥寺の街になじんで色褪せません。

『井の頭音頭』の歌碑

井の頭公園に残る野口雨情の歌碑。

井の頭弁財天

歌詞のなかに登場する井の頭弁財天。

野口雨情

1882年生まれ。詩人、童謡・民謡作詞家。北原白秋、西條八十とともに、童謡界の三大詩人と謳われた。1945年に死去。代表曲は『シャボン玉』『赤い靴』『七つの子』等。

ちいさい秋みつけた

幼少期に誰もが触れたことのある童謡『ちいさい秋みつけた』のメロディーは、井の頭公園を散策中に生まれたとされています。

1962年に発表されたこの曲の作曲者、中田喜直(なかだよしなお)氏は三鷹市に居を構え、『めだかの学校』や『夏の思い出』も作曲した作曲家。

四季の美しい武蔵野の自然を愛し、井の頭公園をよく散策していました。

そのときに生まれたのが、『ちいさい秋みつけた』のメロディーなのです。

 

井の頭公園には、アップライトピアノをモチーフにした『ちいさい秋みつけた』の歌碑が残っています。

歌碑にはあたたかみのある手書きの楽譜が書かれていて、眺めていると作曲した中田氏の息づかいが伝わってくるでしょう。

中田喜直の歌碑

井の頭公園に残る中田喜直氏の歌碑。

中田喜直の歌碑2

背面には経歴が詳しく記載されています。

中田喜直

1923年生まれ。作曲家・社会運動家。戦後の日本で歌曲や合唱曲、校歌を多く手がけた。2000年に死去。代表曲は『夏の思い出』『めだかの学校』『ちいさい秋みつけた』等。

リッスントゥザミュージック / エレファントカシマシ

リッスントゥザミュージック』は、2008年リリースのエレファントカシマシ18枚目のアルバム『STARTING OVER』に収録されている歌です。

曲中で、今後に違和感を感じはじめた2人が並んで腰かける舞台として、井の頭公園が登場しています。

 

どこかで今後がないこと、別れが近づいていることに気づいている2人。

その間には、池にボートを浮かべてはしゃぐ人々をみても笑えないような、寂しさをまとった空気がすでに流れています。

先がないとわかっているのに、明日の約束を重ねてしまう。

好き同士でも離れなければならないという切なさが、まじりっけもなく伝わってくる曲です。

作詞作曲でボーカルの宮本浩次氏は、よく井の頭公園でデートしていた頃もあったとか。

井の頭公園のボート

休みの日には、井の頭公園の池がカップルやファミリーの乗るボートで賑わいます。

エレファントカシマシ

1986年にデビューしたロックバンド。

アルバムごとにサウンドの印象が大きく変わり、作品の制作においては実験的な試みを常に導入している。

吉祥寺 / 斉藤哲夫

吉祥寺は、街の名前そのものが歌のタイトルになることも少なくありません。

1973年にリリースされた斉藤哲夫氏のアルバム『バイバイグッドバイサラバイ』に収録されたフォークソング『吉祥寺』もそのうちのひとつです。

 

軽やかなギターの音色が印象的なメロディーは、楽しげな人で賑わう休日の吉祥寺を彷彿とさせます。

「吉祥寺に住むロングヘアーのくわえタバコで待っている君」に会いにいくストーリーは、吉祥寺を知らない人々の想像力をかきたてたに違いありません。

この曲を聴いて、吉祥寺に憧れた方も大勢いたことでしょう。

斉藤哲夫

1950年生まれ。フォークシンガー。1970年にシングル『悩み多き者よ』でデビュー。

空に星が綺麗〜悲しい吉祥寺〜 / 斉藤和義

空に星が綺麗〜悲しい吉祥寺〜』は、斉藤和義氏によって1996年にリリースされたアルバム『FIRE DOG』の収録曲。

サブタイトルに吉祥寺が入っており、歌の中に登場する「懐かしいあの公園」は井の頭公園を指しているとのことです。

2011年には、映画『吉祥寺の朝日奈くん』のエンディングテーマにもなっています。

 

思い出の公園で過去を振り返りながら、友達を励ますという内容のこの曲。

まるで明るく取り繕っているような歌詞とメロディーにはどこか切ない空気が流れ、聴いているとノスタルジックな気持ちが湧き上がります。

斉藤氏にも井の頭公園で曲作りをしていた過去があるとのことで、その情景を知っているからこそ、どんな感情も包み込んでくれるような、井の頭公園の星空が持つあたたかさを描くことができたのかもしれません。

この歌を聞きながら夜の井の頭公園を歩けば、歌詞がいっそう染み渡ることでしょう。

斉藤和義

1966年生まれ。シンガーソングライター、ギタリスト。1992年にTBSのオーディション番組『星期六我家的電視・三宅裕司の天下御免ね!』へ出演し、1993年に『僕の見たビートルズはTVの中』でデビュー。

完璧な一日 / THE HIGH-LOWS(ザ・ハイロウズ)

井の頭公園の景色ひとつひとつが切なく輝いて描かれているのは、THE HIGH-LOWS2000年にリリースした『Relaxin’ WITH THE HIGH-LOWS』収録の『完璧な一日』です。

 

歌の内容をタイトルにちなんで表すのなら「完璧な一日」ではなく、「(もう少しで)完璧な一日(だったのに)」といった方が正しいでしょう。

ライラック色の空に太陽が輝き、景色の全てが輝いてみえる日。

井の頭ソバを食べて、冷たい生ビールを3杯くらい飲んですごくいい気持ちなのに、そこに君はいない。

歌詞にあるキラキラした井の頭公園の風景もどこか切なくて、あと少しのところで<完璧な一日>にできない歯がゆさが滲んだ甘酸っぱい歌です。

井の頭公園の池

どこか切なさを感じる光景は井の頭公園内に数多く存在します。

THE HIGH-LOWS

1995年に結成されたロックバンド。

1995年に解散したロックバンド、THE BLUE HEARTSの主要メンバーであった甲本ヒロトと真島昌利を中心に結成された。2005年に活動休止を発表。

井の頭公園 / さかいゆう

冬の日の吉祥寺を描いた歌には、さかいゆう氏が2008年にリリースしたインディーズアルバム『Yu,Sakai』収録の『井の頭公園』があります。

曲中に何度も登場する「冬の日の暖かい午後」というフレーズが、曲全体をやわらかな雰囲気で包んでくれます。

紅茶とコーヒー、遠くから聞こえるウクレレのメロディー、ポケットのなかでつなぎ合わせた手と手、寄り添うほどに深まる愛。

冬の日なのに登場するひとつひとつの要素があたたかくて、冬の冷たさを感じさせません。

ゆったりとしたメロディーを聴いていると、ゆったりとした時間が流れる冬の井の頭公園に足を運びたくなります。

井の頭公園の広場

休日になると、井の頭公園の広場でウクレレやサックスといった楽器を演奏する方々もみられます。

さかいゆう

1979年生まれ。シンガーソングライター。2009年にシングル『ストーリー』でメジャーデビュー。

吉祥寺 / ストレイテナー

2019年にリリースされたストレイテナーのアルバム『Blank Map』収録の『吉祥寺』には、時間とともに移り変わっていく街の代名詞として吉祥寺が描かれています。

ストレイテナーは、インディーズの後期からメジャーデビューする時期まで、最もバンドが動いていた時期、環境が変わっていく時期を吉祥寺で過ごしていたとのことです。

 

かつて吉祥寺に住んでいた頃に、よく通っていた映画館はもうなくて、公園には新しいカフェが増えていて、あの頃よく飲み明かした仲間ももういない。

そんな街はもう自分が知っている街ではない気がして、風すらもよそよそしく感じてしまうものです。

でもそこで過ごした日々は確かにあって、仲間が集まれば、街は変わってもどんなに時間が経っていてもあの頃に戻ることができる。

変わっていくものばかりに目を奪われて忘れがちな、変わらないものの大切さに気付かされます。

ストレイテナー

1998年に結成。オルタナティヴ・ロックバンド。2003年にシングル『TRAVELING GARGOYLE』でメジャーデビュー。

まとめ|吉祥寺と音楽の歴史はこれからもつづいていく

アニメ、漫画、文学、そして音楽。

数々のカルチャーが混じり合う吉祥寺は、歴史を通じて音楽とのつながりを密にし、その街がもつあたたかくてどこかノスタルジックな雰囲気から、歌の舞台にも選ばれてきました。

時代の移り変わりを経て街並みは少しずつ変化しても、その根底に流れる街の空気や音楽とのつながりは変わりません。

吉祥寺と音楽の歴史は、まだはじまったばかりといっても過言ではないでしょう。

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