武蔵野八幡宮で11月に行われる「大酉祭」のルーツとは?

吉祥寺の酉の市といえば、武蔵野八幡宮の酉の市を思い浮かべる方が多いと思います。
色鮮やかで様々な熊手が売られ、むさしのばやしや屋台や縁日など、賑やかにお祭りが開催されます。

そのお祭のルーツを紐解いてみると、とても奥深い歴史に触れることができたのでご紹介します。

目次

「大酉祭」は境内の大鳥神社のお祭り

武蔵野八幡宮の酉の市いわゆる「大酉祭」というのは何のお祭かご存知ですか?
「大酉祭」とは武蔵野八幡宮に祀られているひとつに大鳥神社がありますが、その大鳥神社のお祭りのことなのです。

 

大鳥神社は、大阪府堺市西区にある大鳥大社の分社にあたります。
大鳥大社は由緒沿革の厳格な名神大社で、歴代皇室の御崇拝もきわめて厚く、防災雨祈の御祈願社と崇められその名が知れ渡り、全国からお参りに来られるほどの信仰を集めています。

 

大鳥大社の御祭神は、日本武尊(やまとたけるのみこと)と大鳥連祖神(おおとりのむらじおやがみ)で、勝運、開運、厄除、交通安全に信仰されています。
武蔵野八幡宮の大鳥神社に祀られているのは、この大鳥連祖神(おおとりのむらじおやがみ)とその祖先の天児屋根命(あめのこやねのみこと)という神様です。

この神様を祀る毎年末に行われる年中行事である酉の市が「大酉祭」にあたります。

天児屋根命(あめのこやねのみこと)は祝詞の神様

武蔵野市 鳥居

この、天児屋根命(あめのこやねのみこと)は天岩戸神話に登場する神々の一神で、祝詞の神様と言われています。
祝詞は簡単に言うと「祭礼や地鎮祭などの儀式の時に神様のご利益に感謝し賞賛の言葉を申し上げ、さらなる幸運をもたらしてくれることを願う行為」のことです。

もともとは神霊に憑依された人が、神の意思を伝える呪力のある言葉で、神の方から一方的に託宣する意味合いが強かったようですが、現在では人側が祈願したことが成就したことを感謝して神の力を讃えるという意味合いが強くなっています。

どちらにしても、祝詞とは人間と神のコミュニケーションの手段であったと考えられます。

 

天児屋根命(あまのこやねのみこと)は、天岩戸神話の中で、天照大神(あまてらすおおみかみ)が隠れた雨岩戸の前で天太玉命(あめのふとだまのみこと)や諸神を集めて祭りを行いました。

天照大神(あまてらすおおみかみ)の偉大さや美しさを褒め称えその心を動かし、岩戸から出てもらうよう天児屋根命(あまのこやねのみこと)が祝詞を唱え天照大神(あまてらすおおみかみ)を岩戸から出すことに成功しました。

この天岩戸の前で天児屋根命(あまのこやねのみこと)が、祝詞を唱える場面は言霊信仰のルーツとも言われています。
言霊は言葉の持つ力と働きに宿る神霊のことで、言霊は呪力を持ち人の心を動かし様々な現象となって現れますが、それは良いことでも悪いことでもあります。

このように言葉そのものに吉凶をもたらす力があると考えたのが言霊信仰です。

大酉祭(酉の市)の始まりとは

吉祥寺 熊手

色鮮やかで豪華な熊手に目を惹かれます。

そして毎年全国の寺社で催される酉の市にも始まりがありました。

酉の市は江戸時代から続いており、その起源は諸説あり定かではないですが、東京都足立区にある大鷲神社で始まった秋の収穫祭が発祥だと言われています。

酉の市が開催される11月の酉の日とは、その名のとおり十二支(子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥)の「酉」にあたる日のことを指します。

年にも十二支があるのと同じように、日付にも毎日それぞれ十二支が割り当てられていて、12日おきに巡ってきます。
その年の11月で始めの酉の日は「一の酉」2番目の酉の日は「二の酉」と呼ばれますが、年により3回目の酉の日があることもあります。

2021年の11月は9日、21日が酉の日にあたるため、行われるのであれば2回の酉の市となりそうですね。

「大酉祭」で売られる熊手はもとは農具だった!?

これがもともとの熊手です。

大酉祭で売られるあの華やかな熊手がもともとは農具だったことを知っていますか?

毎年11月の酉の日に、商売繁盛や開運招福を願うお祭りへと変化していく中で、農具として売られていた熊手がいつのまにか縁起物として担がれるようになりました。

熊手とは日本におけるレーキという農具のひとつのことです。
他には武器や空手の技としての意味もありますが、この縁起物の熊手はこのレーキという農具が発祥です。

レーキは枯葉や干草をかき集めたり、土を柔らかくしたり、ならしたりするために使われます。
そのレーキが縁起物として飾られるのはその形や用途から、福や金運を掻き込むかき集める様子をイメージされたことが由来となったと言われています。

鷹の爪の形にも似ているので「運を鷲掴みする」という意味とあわせて次第に商売繁盛の縁起物となっていきました。

「酉の市」熊手の買い方、飾り方は?

華やかな熊手は目を引き、買う時には迷ってしまいますね。
特に初心者は何を買ったらいいのかわからないものですが、一体どんなものを買えばいいのでしょうか?

熊手は年々大きいものに買い換えていくのが良いという話もありますが、熊手をつくる作り手さん曰く・・・。
「どの大きさの熊手も同じように心をこめて作っています。同じ絵座員の熊手でも、すべて手作りなのでどこか1点1点どこか違っています。
ですので、あまり大きさにはこだわらず。気に入ったものを買うのが良いと思いますよ。」

引用:中川政七商店の読みもの

では買ってきたものの、どこに飾ればいいのでしょうか。
本来は、熊手はオフィスや家の大黒柱や玄関の柱に飾るものでしたが、家の構造も変わって来ているため神棚や仏壇に飾ることもあります。
熊手の飾り方のポイントはこちらです。

1.熊手の正面は北に向けてはいけない
2.玄関に熊手を飾る場合には、熊手の正面が入り口を向くように飾りましょう。
3.どこに飾ったとしても高めの場所に飾りましょう。

玄関に向けて高い位置に飾るのが良いとされていますから、大きい熊手だと飾る場所にも苦労しそうですね。
飾る位置によって、熊手のサイズなどの選び方を考えるのも良いでしょう。

まとめ

酉の市は、武蔵野八幡宮内にある大鳥神社のお祭りのことでしたが、そこに祀られている神様は言霊や防災雨祈の神様でしたね。
良い言葉を用いて、来年の商売繁盛を願うとこの神様のご利益を一身に受けられそうです。

このコロナ禍、良い言葉を心に念じながら商売繁盛を願うことはとても大切なことに感じます。
今年の酉の市が無事開催されることがとても楽しみになりました。

あなたも是非、神様へのご利益のお礼と来年の祈願と熊手を見に武蔵野八幡宮に来られた際には、大鳥神社にも参拝してみてください。

住所〒180-0002 東京都武蔵野市吉祥寺東町1-1-23
電話番号0422-22-5327

参考・引用URL
大鳥大社
日本の神様と神社

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