「井の頭自然文化園」の動物園のおすすめの楽しみ方や歴史をご紹介!

吉祥寺の近くに住んでいると、大抵のことは吉祥寺で完結してしまいます。

ショッピングに関しては昔ながらの商店街に大小さまざまな規模の多種多様なお店が集まっているだけでなく、東急百貨店・マルイ・パルコ・コピス吉祥寺と生活用品から一張羅まで揃う百貨店・デパート・商業施設も揃っています。

また、たまに行きたくなる「動物園」も吉祥寺にあるのです。

今回は、吉祥寺で長年営業している動物園である「井の頭自然文化園」について実際に訪れた記憶を頼りにしつつ、楽しみ方や注意点などをご紹介します。

なお、今回は動物園(本園)のみの記事となりますので、水生物園(分園)はまたのちの機会に。

目次

吉祥寺の「井の頭自然文化園」とは

概要

吉祥寺の動物園こと「井の頭自然文化園」は、吉祥寺の中でも古くからある公園である「井の頭恩賜公園」内部の中心的な施設として、1942年(昭和17年)に「井の頭恩賜公園自然文化園」として開園しました。

しかし実際には、現在井の頭自然文化園を構成する複数の施設が段階的に開園して、最終的に「自然文化園」として総合的な施設として開園した歴史を持ちます。

歴史

元々の「井の頭恩賜公園」の開園は大正時代に遡りますが(大正9年)、井の頭自然文化園のルーツは、昭和9年、現在七井橋がかかっている井の頭池の「中之島」に小動物園が開園したことに端を発します。

それから2年後の昭和11年には、中之島小動物園内に淡水魚専門の水族館「水生物館」が開館し、水生物館を内包した小動物園を発展させる形で昭和17年に自然文化園として統合されたのですが、奇しくも同じ昭和17年に日本を代表する文豪・太宰治が『黄村先生言行録』という短編作品を発表し、その中で「中之島水族館」という呼び名で水生物館が登場していますので、当時は俗称としてそう呼ばれていたであろうことが推察できます。

吉祥寺通りを挟んで反対側に「動物園(本園)」を置き、井の頭恩賜公園内に「水生物園(分園)」を置くスタイルは今に至るまでずっと続いていますが、現在、井の頭恩賜公園内に井の頭自然文化園の占める割合は3分の1と非常に大きなものとなっています。

 

「井の頭自然文化園」で有名なゾウの「はな子」などの歴史

戦後の復興のさなかであった昭和29年(1954年)にゾウの「はな子」が井の頭自然文化園にやってきて、ゾウ舎が完成すると大勢の人々が「はな子」見たさに押し寄せました。

ちなみに、この頃のゾウの「花子」を巡るエピソードは、のちに国民的ヒットを獲得する漫画『ドラえもん』の中でも克明に描かれ、筆者もそれでゾウの「はな子」を知ったという経緯があります。

その後は長年の時を刻みながら少しずつ、施設が充実していきます。

 

1956年にはサル山が完成し、1959年にはダチョウ舎・ワラビー舎が完成、1961年には彫刻園2号館が開設され、1962年には吉祥寺通りで分断されていた動物園(本園)と井の頭恩賜公園を繋ぐ「御殿山橋」が完成しました。

その後は順調に施設を増やしながら発展を続け、1992年には開園50周年、2002年には開園60周年、2004年にはゾウの「はな子」来園50周年を迎え、2010年代に入っても新しい動物や水生物の飼育舎や関連施設が次々に建てられるなど歩みを決して止めず、むしろハイスピードで刷新を繰り返していきました。

しかし、長年人気を支えてきたアジアゾウの「はな子」は、2016年に残念ながら肺のうっ血が原因で死亡しました。

69歳というのは、80年に及ぶというアジアゾウの寿命を考えると少し短いように感じますが、2013年時点で日本国内において飼われているアジアゾウの中でも最高齢となり、現在もなお日本での飼育下において最も長寿のゾウとして記録を保持しているほどの長生きでした。

 

そもそも戦後の混乱期から現代の平和な日本に至るまでの激動の時代を生き抜いたと考えれば十分に長生きですし、功績もはかり知れません。

長年井の頭自然文化園の「顔」となった「はな子」をしのび、現在では園内に「はな子カフェ」が開設しています。

亡くなった「はな子」の遺体は上野の国立科学博物館に寄贈され、調査研究に役立たれることとなりました。

 

さらに詳しくゾウのはな子の歴史について知りたい方は、こちらの記事で解説しています。

「井の頭自然文化園」のおすすめの楽しみ方

筆者は2020年以降、井の頭自然文化園には訪れていませんが、以前(2019年頃)に訪れた時点では、常に混雑していたのは正門近くにある「モルモットふれあいコーナー」でした。

正門のすぐ近くにあってわかりやすく、本物のモルモットを直接触れるということで常に長蛇の列ができていた印象で、当時間違いなく一番人気のエリアであったことは間違いありません。(ただし、コロナ以降モルモットふれあいコーナーは休止中)

 

正門から入って左手側には売店東屋など休憩したりのんびりしたりするスポットも多くありましたが、基本的には正門を入った子どもたちの大半は右手側の、モルモットふれあいコーナーをはじめ、メンフクロウやペンギン、カモシカ・カピバラ・ミーアキャットといった動物園の大定番といえるキャッチーな動物たちの元へ一目散に駆け出していっていた印象です。

基本的にはキャッチーな動物に導かれるまま、反時計回りに巡っていくのが動線としても正解でしょう。

右手奥にはかつて「はな子」がいたゾウ舎がありますが、現在でも代わりのゾウはおらず、在りし日の「はな子」の全身を写した等身大パネルがおかれており、今でも「はな子」の圧倒的な存在感を感じさせます。

ゾウ舎の内部はちょっとした資料館になっており、ゾウ舎の向かい側には「はな子カフェ」もあります。

 

そして、「はな子カフェ」を抜けるとスポーツランドと呼ばれる遊園地があり、そこで遊ぶ子どもたちも多かったですが、やはりメインは動物ですので、反時計回りに巡っていくとその先にある「リスの小径(こみち)」が人気でした。

リスは日によって多く姿を見せることもありましたが、日が悪いとろくにリスを見つけられないといったこともありました。

日本庭園を抜けると彫刻館・アトリエ館がありますが、このコースはどちらかと言えば大人向けでしょうね。子どもたちはむしろその先の野鳥の森いきもの広場(コロナ以降休止中)などに自然と歩みを進めていくでしょう。

1回目の訪問なら、イノシシやヤクシカが放し飼いされている「大放飼場」は最後に見ることをおすすめします。

 

井の頭自然文化園の注意点

簡単に井の頭自然文化園の動物園(本園)の歴史や楽しみ方などをざっと紹介しましたが、残念なお知らせがあります。

公式HPより

2021年4月中旬現在、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、都の施設である「井の頭自然文化園」は動物園(本園)・水生物園(分園)ともに臨時休園が続いている状態です。

 

また、「モルモットふれあいコーナー」や「いきもの広場」のように、コロナ以降ずっと休止となってしまっているコーナーもありますので、たとえ営業再開したとしてもお目当ての動物に会えないといった可能性も少なからずあることを覚悟する必要があるでしょう。

緊急事態宣言は解除となりましたが、まだまだ予断を許さない状況、今は我慢の時と思って、これからも無事に再開できる日を楽しみに待ちましょう。

筆者も、再開の折には久しぶりに訪れようと思っています。

 

  • スポット名:井の頭自然文化園
  • 住所:〒180-0005 武蔵野市御殿山1-17-6
  • 通常の営業時間:9:30~17:00 月曜定休・年末年始休園
  • 料金: 一般400円 中学生150円 65歳以上200円 ※団体割引・年間パスポートあり

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