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古き良きものは守り、新たな挑戦に取り組む
目の前で揚げられた練り物がそのまま店先に並ぶ。おでん種だけでも40種類以上、そのほか惣菜や揚げ物がズラリと並ぶ光景は正に圧巻だ。
一口に練り物といってもそれぞれ個性的で、実に表情豊か。
初めて目にする変わり種との出会いも楽しい。
塚田水産は1945年に創業。
現在は三代目の塚田亮さんが店主を務め、祖父の代からの「手作り」を引き継いでいる。
「昔は練り物屋も各駅に1~2店はありましたが、今は激減ですね。その中でウチが残っているのは、やはり手作りで、魚の良さを生かした製品を作っているからでしょうか。
魚のすり身に適量の水と澱粉を加え、種類ごとに弾力と柔らかさを調整しています。見た目は同じようでも、実際に食べると『全然違う。おいしい』と言ってくださる方が多いんですよ」
冬の繁忙期には1日に500名ほどのお客が訪れ、6000〜7000枚もの製品が売れる。
中には遠方から、三世代で買いに来る馴染み客もあるそうだ。人気の定番は玉ねぎ天とごぼう天で、塚田さんが「若い人向けに作った」という4種類の吉祥寺揚げもお勧め。
これは魚のすり身にチーズやエビなどを加え、パン粉を付けて揚げたもので、塚田水産の新名物にもなっている一品だ。
昨年からは夜の立ち飲みもスタートし、今年の秋以降は様々な75周年記念イベントでお客に日頃の感謝を伝える。
受け継いだものを守り、さらに進化させていく。活気溢れる店からは、塚田さんの三代目としての心意気が感じられた。
住所 | 東京都武蔵野市吉祥寺本町1丁目1−8 |
交通アクセス | 吉祥寺駅 東口徒歩2分 |
電話番号 | 0422-22-4829 |
営業時間 | 10:00〜18:30 〈塚田のおでん屋さん おだし〉19:00~24:00 |
休業日 | 1月1日~1月3日 |