コラム

はじめまして、こばやしです|吉祥寺時間コラム

吉祥寺とこばやし

最近つくづくどこでもドアが欲しいと思う1995年生まれ 25歳のこばやしです。

住んでいるところは、田舎です。

吉祥寺で視界いっぱいに、人がいるのを見ると、本当に今視界に入っている人の数が地元の人口なんじゃないか…?と思うほど、田舎です。

あ、いじめるのはやめて。

田舎育ちこばやし、なんと吉祥寺に足を踏み入れたのは大学生がはじめて。(下北沢にはやたらと行っていた)

大学2年生の頃に「吉祥寺で遊ぼう」の会という項目で吉祥寺と初対面を果たしました。

ほんの少し歩いただけの吉祥寺に「え?待って?生きる文化かよ!!」と、意味のわからない言葉を思わず口走ったのを覚えています。

あの時の語彙力のなさに感動するけれど、今でも勝手に「吉祥寺は文化の街」だと個人的に思っています。本当に。ほんとだよ。

そもそも吉祥寺は未知の世界で、なんとも言えないそのお洒落そうな雰囲気に、足をすくめてしまって。

今考えてみると安直な名前の「吉祥寺で遊ぼう」の会が開催されなければ、吉祥寺に来るのは、吉祥寺WARP (ライヴハウス)に行く時くらいで。

毎回ライヴに来る時は、開演時間ギリギリだから流れ星レベルで吉祥寺WARPにワープしてた(真顔)

だから、どんなイメージ?って聞かれると、住みたい場所ナンバーワンと言われるくらいなんだから「お?良いところなんか?住みたくさせてくれるんか?おん?」みたいな雑なイメージがありました。そう、間違いなく、私は頭の悪い大学生だった。

だから、鳥たちがさえずりたくなっちゃうような、緑がたくさんある心地よい住宅街を予想していた19歳の春、私の考えは地面に叩き落とされたのです。

そこは、生きる文化の街。

私はそんな吉祥寺の街を、ワープもどこでもドアも使わずに、じっくり、ゆっくり見ていこうと思います。

吉祥寺こばやし的音楽云々

吉祥寺ライブ

最近、気怠い。自信がなく人生を模索しがち。これは間違いなく病名はライブ欠乏症の症状なのだろう。このままコロナのせいで好きなバンドが解散したら、私も人生と解散したい。

同じ症状が出てる人は、教えてほしい。

予定していた数々のライブを、カレンダーから消していく日々。消し忘れた3月の埼玉スーパーアリーナ公演「My Hair is Bad 」の文字を発見してしまい、思わず彼らの曲を再生すると椎木知仁(Vo.Gt)の声が鼓膜を揺らした。

あの日、吉祥寺WARPで見た彼らを思い返す。

2年前の2018年12月だった。

快速東京との対バンライブ。

快速東京が10周年で、吉祥寺WARPの20周年記念だった。

そこでみたMy Hair is Badに短時間だったけれど、近距離恋愛をした。

開演ギリギリにダッシュでライブハウスに駆け込んだ当日。あの時の私は浪速のスピードスターにも劣らない。(このネタわかる人と結婚したい)

今やアリーナを埋める彼らだが、その時の吉祥寺WARPでのライブは、収容人数200人、少し斜めになったステージは柵もない。手を伸ばせば彼らは目の前にいて、息遣いも、彼らの熱視線も、勢いも熱量もすぐそばで感じられた。

「ばかエモい、生きれない」

友人がそう小さく呟いた。彼女は瞳に感情をいっぱい溜め込んで、彼らを観ていた。あの時の顔は今でも忘れられない。

変顔が得意な彼女だったけれど、それよりも印象的だった。

特に、フロムナウオンは歌詞を持たない名曲だ。その場で紡いでいく彼の叫びに心の臓器を掴まれ、息をするのを忘れそうになる。宙を見るような瞳で、椎木を捕らえて彼の姿を目に焼き付ける。恋愛の曲が多い椎木のギャップ。「全員かかってこいよ、俺がぶっとばしてやる」といわんばかりに吠える。あれを目の当たりにしたら、好きにならない理由がわからない。圧巻圧倒とはこのことをいうのだろう。

CD音源やパソコンの中でみる彼らとは異なるライブパフォーマンスは、想像以上に牙をむいて噛み付いてくる。

語彙力を最大限に下げると、エモエモのエモだ。エモーショナルといえよ。英語で書けよって誰か怒ってもいいよ。

昔の私は想像してなかっただろう。こんなに好きになるなんて。

[Alexandros]がまだ[Champagne]という名前だった時に「なんだよ。あの洒落た名前のバンド」と食わず嫌いをしていた並に、メンヘラ製造バンドと呼ばれた「My Hair is Bad」は音楽フェスで友人が観たいと言わなきゃ間違いなく観なかった。

第一、どうしたんだよ、バンド名。

「ヤバイTシャツ屋さんと同類的な?」

別の友人が首を傾げてそう言ったが、どこをどう聞いてもヤバイTシャツ屋さんとは別ジャンルだった。彼らはノリで入籍はしない、入籍する前に愛想尽かされて別れるバンドだ。

月とすっぽんという言葉を人生はじめて、ここで使おうと思う。

(ちなみにメンバーが格闘マンガ「グラップラー刃牙」の主人公範馬刃牙のような髪型で”My Hair is Bad!”と言っていたのをきっかけらしい。ちょっとよくわかんない。)

My Hair is Badはなにより歌詞が良いと言われている。

椎木の綴る歌詞は恋も青春を経験してきた身も蓋もない赤裸々な本音で作られている。本当に身も蓋もない。

「もしも、あの時」と過去を振り返るなよ。さよなら、と切り出したのなら、喧騒の中で幾度も同じ女を追いかけてるんじゃないよ。

なにが、結婚したいと思ってたんだよ、思ってるだけかよと顔面に鞄を投げつけてやりたくなる気持ちにもなる。女々しいとブチ切れたくなるのだけれど、それが良いのではない、それだけで終わらない彼らが良いのだ。

彼らが奏でる音楽にはいつもドラマがあって。あの頃の青春を思い出すような、淡くて切なくて青い物語(ドラマ)を、あの心地の良い歌声で口遊む。私が日記にしたら黒歴史になっちゃうけど。

それこそ、人の日記を覗き見ているようで気が恥ずかしいような歌詞も幾つもあるが、一瞬の青春を切り出すような言葉一つひとつに情景と心情が溢れんばかりに表されている。

情景描写が何よりも上手い、後悔と憂鬱と焦燥と愛情。嘘もないし、背伸びもしてない。ありのままだ。

それでいて、椎木だけがいて「My Hair is Bad」ではない。脳内の記憶がフラッシュバックするようなバンドサウンドは、山本大樹(Ba.cho)と山田敦(Dr)ありきで成り立っている。寄り添うように鳴らす3人のアンサンブルはドラマチックに補強され鳴り響きあるべきところにおさまる。

椎木の歌詞は自分に向けて歌うものが多い、独り言のようなものだ。しかし、それは私の心のずっと奥を掴んでくる。あの日もそんな気持ちで彼らをみて、涙をのんだ。

「命を歌ってんだよ」

曲の前に、叫ぶように言う彼のその言葉はいつまでも忘れられない。

あの日のことはいつまでも忘れられない。忘れたくないよな。

私の病気(ライブ欠乏症)がはやく治るように、一刻もはやくあの素晴らしい日々に戻りたい。自信がつくように何度でもあの日を繰り返したい。

この目が、この耳が。また彼らを楽しみに生きたいと言っているのだから。

吉祥寺WARP「My Hair is Bad」

2018年12月

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