紅葉が少しずつ色づき始めたこの時季に、吉祥寺にある武蔵野八幡宮で毎年開催される”酉の市”。
酉の日には武蔵野市無形文化財“むさしばやし”や屋台も登場。
今年は、2018年ぶり、4年ぶりに三の酉まで開催されました。
吉祥寺駅からもアクセスしやすいので、遊びに来た際に気軽に訪れることができますね。
武蔵野八幡宮”酉の市”について
毎年、11月の酉の日に行われる大酉祭。
武蔵野八幡宮で開催されるので、まずは武蔵野八幡宮について紹介していきます。
武蔵野八幡宮の歴史
武蔵野八幡宮は、吉祥寺の氏神様として有名な八幡宮。
789年に坂上田村麿が宇左八幡大社の御分霊を祀ったと伝えられています。
1657年に起こった、江戸の町の大半を焼いた大火災明暦の大火で小石川水道橋外吉祥寺は今の駒込に移りました。
火事で住居を無くした門前町の人々は移住を命じられて、この地に吉祥寺村を開村した際に武蔵野八幡宮を鎮守として信仰したと伝わっています。
弓矢の神様としても名高い、応神天皇を祀り、境内は約1300坪の広さ。
ケヤキやクスノキなどの大木が繁華街とは思えない静かで荘厳な佇まいを見せ、吉祥寺の憩いのエリアの1つともなっています。
八幡様以外に、拝殿右手前の境内社に三島・出雲・大鳥・厳島・稲荷・須賀・疱瘡の七社が祭られている。
酉の市とは
酉の市は、11月の酉の日(十二支)に、浅草の酉の寺をはじめ関東各地で行われる、開運招福・商売繁盛を願う祭り。
江戸時代から続く年中行事。
江戸時代には、「春を待つ 事のはじめや 酉の市」と松尾芭蕉の弟子其角(きかく)が詠んだと残されています。
そのことから、正月を迎える最初の祭りとされ、正月準備を始める風物詩ともなっています。
当時“酉の町”“酉の祭”(とりのまち) ともいわれ、11月の最初に巡ってくる酉の日(一の酉)が一般的に重んじられたようです。
酉の日の祭日が12日おきに巡ってくるため、祭りが2回の年と3回の年があり、現在でも「三の酉」まである年は、火事が多いとされています。
酉の市名物は、縁起物がたくさんついた熊手。
もともと酉の市で農具として売られていた熊手が、福や金銀をかき集めるものに見立てられ、様々な縁起物を飾って商売繁盛、招福の意味が込められるようになったようです。
来る年に思いを馳せながら、酉の市を楽しんでみてはいかがでしょうか。
武蔵野八幡宮酉の市へ行ってみた!
アクセス
吉祥寺駅北口から徒歩10分。
アーケードのサンロード商店街に入り、ラウンドワンの先の交差点を渡り左折。
道なりに歩いていくと、武蔵野八幡宮が見えてきます。
周辺には、駐車場や駐輪場はないので、歩いていくことをおすすめします。
開催概要
開催日:一の酉 2022年11月4日(金) 二の酉 2022年11月16日(水) 三の酉 2022年11月28日(月)
時間:各日とも10:00~22:00
会場:武蔵野八幡宮 武蔵野市吉祥寺東町1-1-23
連絡先:0422-22-5327
にぎやかな屋台
武蔵野八幡宮の入口から、にぎやかに屋台が並んでいてお祭り気分を楽しむことができます。
天気のいい日中には、お買い物中に立ち寄った人や吉祥寺で商業を営む方などで賑わいを見せていました。
吉祥寺の街で長く、人々の拠り所として日常生活の中にあることを実感します。
お祭りらしい屋台が並んでいたので、紹介していきます。
お祭りと言えば、お面。
人気のキャラクターのお面がずらり。
他にも、昔ながらのおもちゃやお祭りの屋台でしか、見かけることのないおもちゃがたくさん。
今では、なかなか見かけないものも多いので、遊び方に迷ってしまうものもあるかもしれませんね。
その珍しさが、子どもには目新しいものかもしれませんし、大人は懐かしさも感じるものかもしれません。
ぜひ、お祭りだからこそ楽しむことができるおもちゃをチェックしてみてくださいね。
歩いて行くと真ん中あたりには、商業繁盛の縁起物”熊手“。
お店を経営されている方は、商業繁盛のため熊手の購入を考えている方も多いと思います。
吉祥寺には、多くの個人経営のお店があり、武蔵野八幡宮に訪れたりと身近なところでもあるので、賑わいを見せいました。
熊手とは、本来は落ち葉などをかき集める道具のこと。
まるで、熊が手を広げたのような見た目から熊手と呼ばれていて、当初は本来の用途で市場やお祭りの露店で販売されていました。
熊手が落ち葉をかき集める様子から“福や金運をかきこむ”、わしの爪に似ていることから“運をわしづかみにする”という意味合いが込められるようになったと言われ、今では縁起物として人気があります。
縁起物の飾りがつけられた熊手は“縁起熊手”と呼ばれ、招き猫、だるま、鯛、小判、福の神、打ち出の小槌など、色とりどりの縁起物の装飾がされています。
縁起熊手は、主にお寺や神社、酉の市などで販売されています。
キラキラとした宝石すくい。
お祭りだからこそ楽しむことができる遊び。
屋台と言えば、“わたあめ”を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
子どもも大人もテンションが上がる、カラフルでふわふわなわたあめ。
懐かしの味、変わらない味のわたあめが楽しめます。
歩いていくと、他にも屋台がずらり。
イカの丸焼き、じゃがバター、りんご飴、やきそば、五平餅などお祭りの定番がたくさん。
香ばしい香り、甘い香り、焼ける音など、懐かしさも感じる賑やかな音。
お祭りだからこそ、味わえる味をぜひ楽しんでみてくださいね。
紅葉も見ごろな武蔵野八幡宮
11月に入り、一気に色づき始め、紅葉も見ごろを迎えていますね。
吉祥寺の紅葉スポットと言えば、井の頭公園ですが、歴史ある八幡宮と美しい紅葉を見ることができるのでおすすめの紅葉スポットでもあります。
ぜひ、紅葉スポットとしてもおすすめなので、吉祥寺に来た際には足を運んでみてほしいところの1つです。
また、酉の市のある11月は参拝の列が混み合っていることも多いですが、平日の日中は10人くらいの方が参拝に並んでいました。
休日はもう少し並んでいることもあります。
吉祥寺でお店を営む方から、地域の方、遊びに来た方から親しまれ、拠り所となっている武蔵野八幡宮。
酉の市を通して、それをより強く実感しました。
まとめ
武蔵野八幡宮で今年は三の酉まで開催される酉の市。
秋まつりを楽しむ、今年1年を振り返る、商業繁盛、来年に向けて参拝するなど様々な意味も含まれた酉の市。
武蔵野八幡宮は長く、吉祥寺の街の中心で人々の拠り所にあった場所。
街の中にあるので、様々な人が足を運びやすいので、まだ行ったことのない方はぜひ来年行ってみるのはいかがでしょうか。
この季節は紅葉が美しいですが、自然豊かな場所なので四季折々の自然を感じることができる吉祥寺のおすすめスポットです。