休日になると多くの人が癒しを求めて訪れる、吉祥寺のオアシス「井の頭公園」。
その公園内の井の頭池のほとりにある、その存在に気づかず素通りしてしまう人も多い小さなお堂が、今じわりじわりと人気を集めている注目スポットになっているそうです。
すでに本サイトの「吉祥寺のパワースポット|運気があがるおすすめ3選」や「吉祥寺のパワースポット|吉祥寺七福神」でもご紹介しましたが、今回は、この「井の頭弁財天」にフォーカスして、詳しくご紹介していきます。
吉祥寺のパワースポット「井の頭弁財天」までのアクセス
「吉祥寺」駅から行く場合は、公園口から公園に向かうルートが、一番分かりやすくて近道です。
駅から徒歩5分ぐらいで「井の頭公園」に到着するので、まっすぐに「井の頭池」を目指して進みましょう。
「七井橋」が見えてきたら、橋を渡りきって右に歩いていくと右側に「井の頭弁財天」の入り口が見えてきます。このルートだと「吉祥寺」駅からはだいたい10分くらいです。
「七井橋」を渡らずに池のほとりを歩いて行くルートもありますが、少しだけ余計に時間がかかるので、お急ぎの方には「七井橋」を渡るルートをおすすめします。
どちらのルートも、歩きながら井の頭公園の自然を満喫できるので、とてもリフレッシュできますよ。
吉祥寺のパワースポット「井の頭弁財天」の歴史
井の頭弁財天の歴史は古く、平安時代までさかのぼることができます。
古文書『井之頭略縁起』によれば、天慶年間(938年~948年)に源経基が創建したと伝えられています。
その後、1197年に源頼朝が東国の平安を祈願して宮社を建立したという逸話や、1333年に新田義貞が北条氏と対陣する際に戦勝祈願を行なったという言い伝えがあります。
また「井の頭弁財天」には、徳川家康がお茶を立てた時に使ったという「茶臼」や、家康がお茶をたてる際に使用したと伝えられる「湧き水」も現存しています。
こちらもパワースポットとしても有名で、「井の頭弁財天」から歩いてもすぐなので、ぜひ立ち寄ってみてください。
「井の頭弁財天」の現在の堂舎は、記録によると二度再建されています。
一度目は、新田義貞が鎌倉攻めをした際に焼失したままだったものを、徳川幕府3代将軍「家光」によって再興されました。
そして時代は巡り、関東大震災で損壊した堂舎が修復されたのは、昭和初期のことでした。
現在の堂舎は、この時に再建されたものです。
堂舎こそ昭和に入って再建されたものですが、境内にある狛犬は250年前に作られたといわれており、また公園から「井の頭弁財天」に続く「太鼓橋」は120年の歴史があるといわれています。
狛犬は、近くで見てみると滑らかになった彫りの跡から、積み重ねられた年月が感じられますよ。
吉祥寺のパワースポット「井の頭弁財天」は「武蔵野吉祥七福神」の一柱
「武蔵野吉祥七福神」の一柱としても有名な「井の頭弁財天」。
弁財天といえば、金運・縁結び・芸能の神様として知られています。
そのお姿は、『琵琶を持った美しい女神』をイメージする人が多いかもしれません。
しかし「井の頭弁財天」のご本尊は、8本の手を持った八臂像で、頭上には「顔は人間、身体は蛇の姿をした宇賀神」を載せ、鳥居を冠したお姿をしています。
一般的にイメージされる弁財天様とはお姿こそは違いますが、公式サイトによると「とても優しいお顔」をしているそうです。
ただし、その優しいお顔はいつも見られるわけではありません。
「井の頭弁財天」のご本尊は秘仏で、普段は公開なれておらず、そのお姿が公開されるのは「12年に1回の巳年」だけ。次回は2025年になります。
毎回、ご開帳の年のお正月には、ご本尊をお参りするための人々で長い行列ができるそうです。今から楽しみですね。
吉祥寺のパワースポット「井の頭弁財天」の「宇賀神像」
「井の頭弁財天」の堂舎の左側には、少々風変わりな銅像があります。
顔は人間で身体は蛇という姿をした銅像の正体は「宇賀神」と呼ばれる神様です。
一見すると男性のように見える銅像ですが、実はある女性を供養したものなのです。
その女性は「井の頭白蛇伝説」という伝説に登場します。
昔、子どもに恵まれない長者夫婦が、井の頭弁財天の近くに住んでいました。
なんとしても子どもが欲しい夫婦は、熱心に弁財天様に子どもを授かれるように祈願しました。
すると2人の願いが通じたのか、玉のように美しい女の子を授かることができました。
長者夫婦は大喜び。
娘を大切に大切に育てました。
月日が流れ、娘は町で評判になるほど美しく成長します。
しかし娘の正体は、夫婦を憐れに思った弁財天様がよこした使いの白蛇だったのです。
婿取の話が出始めると娘はいたたまれなくなったのでしょうか。
ある日、お付きのものを1人だけ連れて弁財天様のもとに詣ります。
そしてお付きのもが目を離したすきに、娘は顔は人間、身体は巨大な白蛇の姿で井の頭池に沈んでいったのでした。
引用:井の頭白蛇伝説
娘を失い悲観にくれた長者夫婦が、娘の供養のために人面蛇身の像を弁財天に寄進したというのが、「井の頭弁財天」にある「宇賀神像」の由来です。
吉祥寺のパワースポット「井の頭弁財天」の「太鼓橋」
「井の頭弁財天」の正面にある「太鼓橋」。
実は、この橋が「縁結びにご利益がある」パワースポットとして有名なので、「良縁をお願いしながら太鼓橋を渡ると、弁財天様が片思い中の人や良縁を願う人を応援してくれる」といわれています。
「太鼓橋は」小さな橋ですが、この橋を渡らないと正面からは入れないので、見落とす心配はありません。
吉祥寺のパワースポット「井の頭弁財天」の「銭洗い弁財天」
「井の頭弁財天の境内」には、龍の形をした「銭洗い弁財天」があります。
「銭洗い弁財天」といえば鎌倉をイメージする人も多いかもしれませんが、ここ「吉祥寺」にもあったのです。
鎌倉の「銭洗い弁財天」と同様に、霊水で小銭を洗うことで「財運アップ」「商売繁盛」「一家繁栄」のご利益があるといわれています。
小銭を洗うためのザルもちゃんと用意されていますよ。
実は銭洗い弁財天でお金を洗うのにも作法があるのをご存知でしょうか?
「ザルの中に小銭を入れて、杓子で3回水をかける」のが正しい作法といわれています。
水をかけた後は、きれいなハンカチなどで拭いてからお財布に入れましょう。
また小銭でなくお札を洗う場合は、ザルに入れて全面を濡らすのではなく、お札の端を少し濡らすだけでいいそうです。
洗った小銭やお札は、お財布の中にずっと入れておく必要はありません。自分にとって意義のある物に使うのが良いといわれています。
「金は天下の回りもの」ということわざ通り、使うことで「回り回って倍になって戻ってくる」かもしれません。
さらに縁起を担ぐのであれば、神様にとっての氏子さんにあたる公園内の売店や周辺の商店街で、洗ったお金を使うと、神様が喜んでくれるそうです。
「井の頭弁財天」で洗ったお金は、公園周辺にあるお店などで使うのがおすすめですよ。
まとめ
広い井の頭公園の中に静かに佇んでいる「井の頭弁財天」。
そのため、その存在を知る人は多くはありませんでしたが、実は知る人ぞ知るパワースポットとして話題になりはじめていますので、「井の頭公園」に遊びに行った際には、ぜひお立ち寄りください。
「カップルで弁天様にお参りすると、女である弁天様に嫉妬されて、別れることになる」という俗説もありますが、弁天様はもともとはヒンドゥー教の神「ブラフマー」の妻であるとされており、すでに配偶者がいる「人妻」なので、カップルに嫉妬する理由はありません。
むしろ「カップルを微笑ましく見守り、結婚成就を願ってくれる神様」とも言われているのでご安心ください。
また、本サイトの「吉祥寺のパワースポット|運気があがるおすすめ3選」や「吉祥寺のパワースポット|吉祥寺七福神」からは、「井の頭弁財天」や他の「吉祥寺のパワースポット」の情報もご覧いただけます。