【吉祥寺とお笑いの関係】ゆかりの深い芸人などを紹介

お笑い芸人

都心へのアクセスも良く、商業施設やレストランなどが集まる繁華街としてだけでなく、都心通勤者にとってのベッドタウンとしても知られる吉祥寺。

にぎやかさと閑静が織り交ぜられた吉祥寺は、生活圏と文化発信地が隣り合う街構造でも知られ、日夜音楽やアートやグルメなど最新の文化が生まれています。

そんな中、吉祥寺は「お笑い」に関しても縁深い街であることをご存知でしょうか。

特にコロナ前にはよしもとのお笑いライブも行われていましたし、吉祥寺を発信地としてお笑いを盛り上げていこうという動きもありました。

そして、吉祥寺にかつて住んでいた芸人や、今も住んでいる芸人・タレントも数多くいて、直接的な行動が吉祥寺でなくとも、吉祥寺に詳しく吉祥寺を話題やネタとして取り上げる芸人さんも多くいます。

今回は、吉祥寺に今も住んでいるといわれる芸人やかつて住んでいたゆかりの芸人、コロナ前に吉祥寺で行われていたお笑い関連のイベントなど、吉祥寺とお笑いの関係性をご紹介します。

 

 

目次

【吉祥寺は落ち着く】吉祥寺に在住するといわれるお笑い芸人

吉祥寺とお笑いの関係性と聞いてまず思い浮かぶのは、「吉祥寺に住んでいるといわれる芸人」ではないでしょうか。

昔から吉祥寺は、芸能人・有名人の目撃情報が多い街ですが、それはドラマや映画やテレビのロケ地として使われているだけでなく、プライベートで吉祥寺に住んでいる芸能人・有名人もまた多いといわれているからです。

そして、そうした芸能人・有名人の中にはもちろんお笑い芸人も少なからず含まれますし、吉祥寺に住み続けているといわれる方も一部いらっしゃいます。

「吉祥寺に住んでいるといわれるお笑い芸人」として代表的なところでは、女性芸人コンビ「ハリセンボン」の箕輪はるかさんが挙げられるのではないでしょうか。

本誌でも紹介した吉祥寺プティット村の「てまりのおしろ」の姉妹店、「Cat Cafe てまりのおうち」にもプライベートで訪れている様子が「てまりのおうち」オフィシャルブログに紹介されていたり、駅前などでも頻繁に目撃されているとのことです。

箕輪はるかさんは東京都府中市出身、中学校の頃に武蔵野市吉祥寺に引っ越したといわれています。

武蔵野市の取材に対して「オフの日はこの街から出たくない」と言い、有名になっても「住み慣れた吉祥寺が一番落ち着く」という理由で、都心には引っ越さずに吉祥寺にずっと住んでいらっしゃるのだとか。

とはいえ、特急が止まらず中央線も常に人で混雑する吉祥寺に対する絶妙な「都下」っぷりには不満もこぼしていらっしゃいました。

12年前の2009年には東京で二番目に古い歴史あるライブハウス「吉祥寺曼荼羅」にて、お笑いコンビ「ピース」の又吉直樹さんとトークライブ「シャウト!」を開催したこともあります。

ちなみに何を「シャウト」したのかというと、当時観に行っていた人のブログによれば箕輪はるかさんが「二次会行く人~?」、又吉直樹さんが「Here we go!」だったそうで、どちらも落ち着いた雰囲気のある2人ですから、シャウトする言葉が意外過ぎて笑いがドカンドカン起きていたそうです。

【吉祥寺は思い出】かつて住んでいたお笑い芸人も多い

吉祥寺とお笑いの関係性において最も色濃いイメージは「かつて住んでいたお笑い芸人が多い」ことではないでしょうか。

そして、吉祥寺に住み、吉祥寺に親しんだお笑い芸人のほぼ全員が「吉祥寺は思い出の地」「愛着がある」という文脈で話題に出しているということも、吉祥寺が住みやすく良い街であるというイメージにつながっています。

吉祥寺にかつて住んでいた芸人として最もお馴染みなのは、お笑いコンビ「ピース」の又吉直樹さんでしょう。

下積み時代の殆どを吉祥寺で過ごしていたこともあり、苦しい思い出・楽しい思い出がいっぱい詰まっているのだそう。

七井橋通りの「武蔵野珈琲店」や「いせや 公園店」、ハーモニカ横丁の「美舟」など行きつけのお店も多い又吉さんは、誰もが知っているとは思いますが小説家としても活躍されています。

デビュー作『火花』では全面的に吉祥寺が舞台となっていて、ドラマ化・映画化の際はいずれも吉祥寺で実際にロケが行われました。

吉祥寺を舞台にした有名小説3選についてはこちらをご覧下さい。

現在、又吉直樹さんは吉祥寺パルコ40周年記念キャンペーンビジュアルに採用されており、火星人に扮した独特のコスチュームでパルコのいたるところに又吉さん(火星人)の姿を見ることができます。

なお、吉祥寺パルコ地下2階にある映画館「アップリンク吉祥寺」では、この吉祥寺パルコ40周年記念キャンペーンに合わせ、3月27日に又吉さん書き下ろしの詩を又吉さん自ら朗読するイベントが開催されました。

また、3月27日(土)~5月13日(木)の期間中には、アップリンク吉祥寺ギャラリースペースにて朗読会開催を記念した特設展示が行われており、筆者も映画『ロード・オブ・カオス』を観た際に展示を見ることができました。(撮影禁止なので注意しましょう)

かつて吉祥寺に住んでいたお笑い芸人として又吉さんの次に有名なのが、お笑いトリオ「パンサー」の向井慧さんと、「チョコレートプラネット」の長田庄平さんでしょう。

お二人は「15年来の親友」であり、東京NSC11期生の同期でもある以外にも共通点が多く、かつて吉祥寺に住んでいた頃、向井さんと長田さんはすぐ近所に住んでいたのだそうです。

向井さんと長田さん、お互いの家へ続く分かれ道ではいつも長田さんが向井さんを引き留めていたという仲良しぶり。

向井さんの家のドアが壊れて外に出られなくなった時には長田さんを呼んで助けてもらったという、まさにお笑いのネタになりそうなエピソードも。

Twitterでも吉祥寺の街を自転車で駆け抜ける長田さんを向井さんが目撃したことをツイートするなど、吉祥寺在住時代の交流の深さがわかります。

吉祥寺に住んだ後、向井さんは先述の「ピース」又吉さんと、「サルゴリラ」の児玉智洋さんと同居したというのもまた吉祥寺が生んだ「縁」かもしれませんね。(現在は同居解消している様子)

店名吉祥寺PARCO
住所〒180-8520 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-5-1
営業時間10:00-20:00(※2021年4月25日より、当面は臨時休業)

【元・お笑い】吉祥寺には元お笑い関係者も

吉祥寺にゆかりの深い人の中には、かつてお笑い芸人だった、あるいはお笑い芸人の養成所に通っていた人も意外といらっしゃいます。

まずは現代歌人の第一人者として知られる桝野浩一さん。

吉祥寺のお隣西荻窪出身で、小説の代表作『ショートソング』で吉祥寺を舞台にし、非常に多岐に渡る飲食店や観光スポットを作品中に登場させたことでも知られています。

また、吉祥寺サンロード商店街の老舗書店BOOKSルーエの2階に桝野書店吉祥寺出張所(本家桝野書店は阿佐ヶ谷にあります)を設けるなど吉祥寺と縁深い人です。

そんな人がなぜお笑いに縁があるのかというと、歌人としてだけでなく映画やバラエティー番組への出演など多彩な活動をしてきたからで、その行動力と濃い人生によって2011年の『踊る!さんま御殿!!』で「踊る!ヒット賞」を受賞したほど。

そして2013年~2015年には元ダンサー・振付家の方や詩人とお笑いコンビを結成したり、元「うえはまだ」の植田マコトらも加わり芸人トリオ「詩人歌人と植田マコト」を結成し植田の所属事務所であるSMA NEET Projectへも所属するなどお笑いへの距離を急速に縮めていきます。

現在は再び文筆業に専念するためにSMA NEET Projectを退社しお笑いの活動は終了していますが、その後もクラウドファンディングやトークイベントへの出演、NHKラジオ等で精力的にメディア露出を行っています。

店名Booksルーエ
住所〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-14-3
営業時間10:00-20:00(※コロナ禍の間、当面は時短営業)

 

次に、吉祥寺の中心地で「その場でプリントしてTシャツを作ってくれる」お店「P&M」を経営しているオーナーの菊竹進さんも、元お笑い芸人という異色の経歴の持ち主。

元々福岡の印刷屋に就職してひたすらチラシ作りに邁進するなどデザイン方面に興味のあった菊竹さんですが、人生に迷っていた20代のころ、印刷屋を突如やめて後輩と一緒に吉本興業の養成所(NSC)に願書を出し、大阪で芸人としてのキャリアをスタート。

しかしながら、お笑いの世界は厳しく、関西弁の癖が強い大阪に福岡からのよそ者は馴染めず半年で辞めてしまいます。

その後紆余曲折ありつつも妻と娘を連れて上京を果たし、休みの日にTシャツのデザインを続けていた菊竹さんですが、デザインフェスタに出展したところ行列ができるほどの盛況ぶりとなり、それがきっかけで渋谷のセレクトショップにもTシャツが並ぶなど徐々に話題を集めていきます。

その後ネット販売に限界を感じて始めた吉祥寺での路上販売が大当たりし、現在に至ります。

芸人歴は半年と短いものでしたが、菊竹さんの中でお笑いとデザインとアートは「おもしろくてカッコいいもの」として繋がっているのだそう。

独特なデザインの発想もお笑いやアートといったシーンで感性を育てた結果なのでしょうね。

店名吉祥寺P&M
住所〒180-0003 東京都武蔵野市吉祥寺南町1-1-2 4F
営業時間12:00-17:00 (コロナ禍の営業時間)

 

【吉祥寺でお笑いを観る】コロナ前はお笑いイベントも

以上のように、現役のお笑い芸人・元お笑い芸人など吉祥寺とお笑いには浅からぬ縁がありますが、吉祥寺でお笑いを観ることはできるのでしょうか。

2021年5月現在は、コロナ禍かつ緊急事態宣言下にあるということで、吉祥寺でお笑いを観るのはかなり難しいと言っていいかもしれません。

しかし、かつては吉祥寺でもお笑いライブやお笑いのイベントが行われていました。

たとえば「武蔵野市民文化会館大ホール」では、コロナ前ぎりぎりの時期ともいえる2019年12月に「よしもとお笑いライブin武蔵野2019」が行われ、レイザーラモン、ジャングルポケット、すゑひろがりず、コロコロチキチキペッパーズ、おかずクラブといった旬の芸人たちが勢揃いしました。

「武蔵野公会堂」では、「武蔵野落語同好会」が年数回のペースで寄席を行っています。

年始の新春寄席こそ新型コロナウイルス感染拡大を受けて中止になったものの、2021年5月29日に武蔵野市民芸術文化協会・武蔵野市教育委員会共催の寄席を行うことが決定しています。

吉祥寺で漫画出版社が運営するカフェ&バー「カフェゼノン」「ゼノンサカバ」では定期的にお笑いライブやお笑い芸人によるミニステージを開催しており、2018年には駆け出しの芸人全18組が予選を争い、優勝者はキングオブコントにエントリーできるという企画が行われました。

駅ビル内の「アトレ吉祥寺」では2012年1月7日から3日間にわたって「新春初笑」と題して寄席とお笑いの大規模なイベントが行われましたが、定期開催には至っていません。

吉祥寺のライブハウス「Planet K」では、「吉祥寺プラプライブ」と題するエントリー制お笑いライブを行っていましたが、残念ながら次回開催は未定となっています。

施設名武蔵野市民文化会館
住所〒180-0006 東京都武蔵野市中町3丁目9番11号
営業時間9:00-20:00(※蔓延防止等重点措置および緊急事態宣言下の営業時間)

 

施設名武蔵野公会堂
住所〒180-0003 東京都武蔵野市吉祥寺南町1丁目6−22
営業時間9:00-20:00(※蔓延防止等重点措置および緊急事態宣言下の営業時間)

 

店名カフェゼノン・ゼノンサカバ
住所東京都武蔵野市吉祥寺南町2-11-1
営業時間11:30-17:00(food L.O 16:00 drink L.O 16:30)(緊急事態宣言下)

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