吉祥寺で時間が空いてしまった。
お店には人が多いし、歩き疲れて疲労困憊。
どこかゆっくりできるところで暇をつぶしたいけれど、なるべくお金は使いたくない。
そんな贅沢な要望をお持ちの方に勧めたいスポットが、『吉祥寺の朝比奈くん』の聖地でもある、献血ルーム「吉祥寺タキオン」です。
吉祥寺タキオンで献血すれば、清潔感のある洒落た空間で、ジュース、おかし、アイスを無料でいただけます。
人数の制限も設けられているので、部屋のなかが人混みになることもありません。
とはいっても、献血ってちょっと怖い。
行ったことのない人にとっては、それが本音ですよね。
そこで今回は、筆者が献血ルーム「吉祥寺タキオン」ではじめての献血を体験してきました。
どこか恐ろしいような、とっつきづらい印象を持っている方も、「おかし」「ジュース」「無料」なんて言葉が気になっている方も、ぜひ参考にしてください。
献血ルーム「吉祥寺タキオン」は駅のすぐそば!
吉祥寺駅北口から正面にある商店街「サンロード」に入っていきます。
人混みをの間を少し歩くと、右手に「献血」の小さい看板を見つけました。
どうやら、このビルに献血ルームがあるようです。
「Shakey’s」の大きな看板の下にある、自動ドアをくぐります。
階段を降りたら、奥のエレベーターまでまっすぐ進みます。
8階でエレベーターを降りると、目の前にありました。
噂でしか聞いたことのなかった献血ルームに、少し緊張しながら入ります。
内装はモダンなつくりで清潔感がある
献血ルームという響きから病室のようなイメージを持っていた筆者は、その凝った内装に驚きました。
部屋のつくりから家具までデザイン性が高く、まるでおしゃれな会社のオフィスのよう。
落ち着いた光が照らす空間は、多くの人が飲み食いするスペースでありながら清潔感があり、管理が行き届いていることを伺わせます。
飲み物とおかしとアイスが無料でサービス!
これまで献血を経験していなかった筆者ですが、ずっと気になっていたことがありました。
それは、「献血ではジュースやお菓子がもらえるらしい」ということ。
どうやら、あの噂は本当だったようです。
というのも、献血には水分補給と食事が欠かせないのだそう。
サービスという意味だけで用意されているわけではないのですね。
吉祥寺タキオン内には、合計で2つの自動販売機があります。
飲み物が紙コップに注がれて提供される形式のもので、どれだけ飲んでも無料です。
あたたかい飲み物(ぬるめ)と冷たい飲み物が用意されているので、気分や状況に合わせて選ぶことができます。
自動販売機に好みの飲み物がなかった、常温のものが飲みたいという方には、紙パックの飲み物も用意されています。
もちろん、こちらも無料です。
無料のおかしも用意されているので、直前のご飯を食べ忘れてしまった方も、安心して献血に備えられます。
おかしコーナーの上には無料アイスも!
これは1人1個で、献血できた方限定のようです。
いよいよ献血へ!初めての献血の流れとは?
ここから、筆者による初献血の体験レポートをお届けします。
献血の流れが知りたい方はご一読ください。
受付で”初心者の証”を渡される
献血ルームに入ると、右手の少し奥に受付がありました。
献血をしたいこと、はじめてであることをつげると、社員証のような、なにやら首から下げるものを渡されます。
これが、初献血を示す目印になるとのことです。
2回目以降は、ここで献血カードを提示するようでした。
続いて、「最後のご飯は何時間前に食べましたか?」「昨晩の睡眠時間はどのくらいでしたか?」という2つの質問を投げかけられます。
献血ができるかどうかの判断基準のなのでしょうか?
みなさんが受付で聞かれているようでした。
無料ロッカーの案内も受け、荷物を預けました。
献血ルーム内はすべてが共用スペース。
手放せない荷物はロッカーに預けておいた方が良いでしょう。
受付で番号をもらいます。
プライバシー保護のために、献血ルーム内では名前ではなく番号で呼ばれるとのこと。
配慮の行き届いた素敵なシステムです。
初心者には丁寧に説明してくれる
受付が終わって席に座ると、献血の流れや注意事項をスタッフの方が詳しく説明してくれました。
「早ければ翌日から使われることもある」という記述に、誰かの役に立てる実感が湧いてきて嬉しくなります。
数多の確認項目や個人情報を入力していく工程に、責任を感じて気が引き締まる思いです。
問診に回答していく
渡された資料を確認していると、受付から番号で呼ばれます。
受付に備えられているタッチパネルで問診をするようです。
質問項目は、先に資料で確認した項目とそれほど変わりませんでした。
項目のなかには動画の視聴も含まれていて、受付の前で短尺動画をみるのはなんだか不思議な感じがします。
質問回答後に、腕を上げる姿勢を取るように言われます。
これも問診の一環だったようで、しばらく同じ姿勢をとったあと、腕にだるさを感じないかどうか尋ねられました。
血圧を測定したら医師の問診へ
続いては血圧の測定へ。
近所のスーパーでも目にしたことのあるような、血圧測定器が置かれています。
血圧の測定はセルフです。
血圧測定器でマニュアルに従って測定します。
どうやら、基準値はクリアしたようです。
しばらく待っていると、医師の待つ個室に案内されました。
血圧測定器から出てきた紙を渡し、口頭で問診を受けます。
これまでに回答してきた内容の再確認に加えて、注意事項の説明もありました。
印象的だったのは、水分補給に関して重ね重ね念を押されたこと。
献血後に体調を崩さないためにも、用意されている飲み物を無理してでも飲んで欲しいと伝えられ、サービスを余すことなく利用する決意を固めました。
事前採血で献血ができるかどうかの最終確認
医師による問診が終わったら、献血まであと一歩。
献血ができるかどうかの最終確認は、事前採血です。
まるで交番の前を通るときのように、心当たりはなくとも、なんだか緊張してしまいます。
採血しやすそうな腕は献血にとっておいて、事前採血は反対の腕からするようでした。
献血が終わったときに両腕から出血している様子を思い浮かべ、つい口角が上がります。
採血は一瞬で終了。
採血後、目の前で血液型の事前判定を見せてくれました。
はじめて見る判定方法に、好奇心がくすぐられます。
事前採血の結果も問題なし。
安心するとともに、初献血への緊張が高まります。
献血まで飲み物とおかしを堪能
献血がはじまるまで少し時間があるので、飲み物とおかしを堪能しつつ備えます。
少しの緊張と張り切る気持ちのせいで、ミルクティーを1杯、コーンポタージュを2杯、コンソメスープを1杯に、クッキーを2枚もいただきました。
体のなかは準備万端。
動くと上下に揺れるお腹で、呼ばれるのを待ちます。
献血開始!こんなに早くて快適で良いの?
呼び出しをうけ、献血場所に案内されます。
献血場所には、小型モニターつきのベッドが並んでいます。
どうやら、献血中にモニターでテレビを見ることができるようです。
複数のベッドが並んだ空間は、雰囲気こそかけ離れているものの、昔テレビで見た『救命病棟24時』を思い出させました。
献血中に飲む用の飲み物を受け取り、靴底がつかないように気をつけながらベッドに上がります。
毛布をかけられ、高待遇に驚きます。
かたわらに物々しい献血セットがあったので、視線を意識的にモニターのプロ野球へ向けました。
冷え対策で手にカイロをにぎらされると、採血スタートです。
事前採血のときよりも太い針にたじろぎますが、採血スタッフの方が言った通り、時間の経過とともに痛みも和らいでいきます。
血の巡りを良くする足の体操をしながら、飲み物を飲みながら、テレビを見ながら、採血が終了するのを待ちます。
採血されている右腕を除けば、バカンス姿とさほど変わりません。
採血は5分程度で終了。
後半はテレビに夢中だったほど、痛い時間は一瞬でした。
パックのなかには、快適な時間が嘘だったかのように、大量の血液がしっかりと詰まっていました。
採血後は3分ほど安静にするように言われます。
3分が経過したら、ベッドの横で足踏みをして体調を確認。
体の動きにも問題はなく、無事にはじめての献血は終了です。
終了後はしっかりと休憩!初献血の体にアイスが染みわたる
献血終了後は、待望のアイスの時間です。
ここにいる誰よりも、アイスを楽しみにしていた自信があります。
魔王討伐から凱旋する勇者さながらの足取りで、堂々と冷凍庫へ。
アイスを持って席に着くと、至福のひとときの幕開けです。
ひとくち食べると、口のなかに冷たいバニラの甘みが広がります。
これが献血を終えたものにだけ与えられる特権。
癖になりそうです。
献血がはじめての方は体調を崩しやすいとのことで、長めに休憩をとります。
漫画も置いてあるので、暇つぶしには困りません。
十分な休憩をとった後、吉祥寺タキオンを後にしました。
人の役に立てたという精神的な充実感に、手厚いサービスによる身体的な充実感。
献血にハマる人の気持ちが理解できました。
献血に行くときの注意点とは?
体重や健康状態をはじめとした条件によって、献血ができないこともあります。
大まかな条件は公式サイトに掲載されているので、献血ルームを訪れる際には、あらかじめ確認しておくことをおすすめします。
献血後に体調を崩さないためには、献血ルームでの過ごし方も大切になります。
献血前、献血後には水分補給を徹底しましょう。
ごはんを食べてから時間がたっている場合は、献血ルーム内のお菓子で補っておくのも重要です。
体調が悪くなったときの対処法を確認してくのも良いでしょう。
しっかりと備えてはじめて、献血のメリットは大きくなるのです。
何よりも大切なのは、無理をしないこと。
献血した本人が体調を崩してしまっては、本末転倒です。
質の高い血液を提供するために、献血時のコンディションにも気を配りましょう。
まとめ|献血は快適な時間が人のためになる素敵な取り組み
くわしく調べないまま、献血になんとなく怖いイメージを持っている方もいるでしょう。
筆者もその1人でした。
ただ実際に行ってみるとわかる、それはすごくもったいないことです。
健康な体と正しい準備さえあれば、献血は自分自身にとっても、輸血を必要としている誰かにとってもメリットのある、一石二鳥の取り組みです。
正しい知識があれば、恐ろしいものじゃないことが分かります。
あなたが快適に過ごした時間のおかげで、誰かが救われる。
こんなに素敵な話があるでしょうか?
吉祥寺で時間が空いたとき、遊び疲れたとき、天気が悪いとき、献血で誰かのヒーローになってみませんか?
住所 | 東京都武蔵野市吉祥寺本町1丁目15-2 ダイヤバローレビル8階 |
交通アクセス | 「吉祥寺」駅から徒歩2分 |
電話番号 | 0422-21-9000 |
営業時間 | 【全血献血】10:00〜17:45 【成分献血】10:00〜12:00 / 14:00〜17:00(土日祝は昼中断なし) |
休業日 | 12月31日・1月1日 |
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