吉祥寺の農産物直売所をご存知ですか?
農産物直売所とは、農家や農業協同組合が設置した、農産物を販売する施設のことをいいます。
直売所の農産物は、その直売所の農家が自身のトラックなどで直売所に直接野菜を持ち込みます。
スーパーや小売店などのように余計な流通が関わらないので最適な収穫時期に出荷することができ、消費者は新鮮な状態で農産物を購入することができます。
実は吉祥寺にも農産物直売所があり、新鮮で美味しい野菜や果物などが食べられます。
そんな吉祥寺の農産物直売所と、農業がもたらしている地域への恩恵も合わせてご紹介します。
吉祥寺周辺にある「農産物直売所」
地産マルシェ吉祥寺店
こちらの地産マルシェさんは、吉祥寺駅から一番近い農産物直売所です。
「生産者の見える売り場づくりで商品の付加価値を高める」という目標を掲げた「Farmdo」グループの店舗のひとつです。
有機JAS、ミネラル栽培、機能性野菜などのこだわり野菜を扱っています。
首都圏内に小型の農産物直売店舗として展開されており、群馬や埼玉の集荷場から、毎朝トラック配送で届けられた新鮮な野菜が売られています。
生産者の愛情がたっぷりと込められている「安心・安全」な野菜や果物・加工品などの販売をし、スーパーマーケットとは異なる「楽しい直売所」を目指して日々皆様に商品を提供しています。
Farmdoグループホームページはこちら↓
お店はガラス張りで中がよく見え入りやすい雰囲気です。
店頭には、本日のお得商品と旬の商品が陳列されており、まずここからみてまわることにしました。
店頭には1袋なんと100円のほうれん草と小松菜が売られていました。
生産地と生産者がはっきり明示されていますし、「当店人気NO.1生産者」のポップの触れ込みに安心感がありますね。
お店の中には、人参、玉ねぎ、ジャガイモなどの常用される野菜も置いてありましたが、朝採れ野菜として特別に陳列されていたキャベツは売り切れとなっていました。
なので、そういったの人気なものがある場合は早めの来店がいいですね。
卵もこだわりの品種が並んでおり、ビタミンEが8倍もある卵や、珍しい「有精卵」も売られていました。
栄養のある卵は高価なイメージがありますが、こちらでは6個入りのパックも売っていましたので、少し試してみたい方にもお求め安い価格で購入できると思います。
店内には、加工食品のこだわりのジャムや洋菓子やパンなどもたくさん並べられていました。
パンの原材料を見てみると、ほぼ国産小麦や天然酵母などを使用していました。
添加物の使用を控えており、ショートニング、マーガリンなどの記載はないものがほとんどでしたので、食の安全に配慮していることがこちらでも伺えました。
実際に食卓によく並ぶものを買ってみました。
店頭に並んでいた100円ほうれん草、生しいたけ、卵、天然酵母たっぷりチーズパン、ミニトマトです。
この卵は「ぷりんセスエッグ」という名前の卵ですが、割ると黄身の部分がこんもりと盛り上がり、身が通常の卵よりプリプリでしっかりした弾力があり美味しかったです。
この天然酵母たっぷりのチーズパンも添加物が無く安心していただける原材料だった上に、噛むと小麦の風味が鼻に抜け、チーズの味わいとよく合っており、非常に美味しいパンでした。
プチトマトは、あけたらびっくりするほどつやつやとした赤くて綺麗なトマトで、しっかりとした食感と青臭い香りがたまらない美味しさでした。
どれもこれも食べるのが楽しみになるものばかりでした。
地産マルシェは、吉祥寺駅北口を出て右手に曲がり西荻窪方面にまっすぐ線路沿いを歩いていき、アトレの郵便局をすぎるとまもなく左手に見えてきます。
店名 | 地産マルシェ |
住所 | 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-32-6 フェニックス吉祥寺クアトロ |
電話番号 | 0422-27-2041 |
営業時間 | 10:00~22:00 |
吉祥寺北町直売所
こちらは吉祥寺北町直売所さんです。
約300年続く農家さんで、自家農園で栽培した野菜を販売している直売所です。
9:00をすぎるとお店の支度が始まり、しばらくすると、お野菜の販売が開始されました。
右からネギ坊主、ねぎ、ほうれん草、フキとそれぞれに100円と書かれた札が並んでいました。
野菜には土や野菜の水分が付いており、新鮮なのがわかりました。
とても大きな小松菜で持って帰ることを考えると少し怯んだのですが、やはりこれでしょう!!
冷蔵庫の在庫の事も考えつつ、ネギと小松菜を買っていくことにしました。
ふたつで150円!!安い!!
小松菜は厚揚げや煮浸しにしたり、鰹節やゴマと炒ってふりかけにしたり、筋を取ってそのままザクザク切ってごま油と塩で炒めても美味しかったです。
ネギはそのまま焼いてお醤油で食べたり、牡蠣と一緒にオイスターソースで炒めると絶品でした。
代金はお金を投入する箱もありましたが、筆者が行った頃はお店の方がいて直接支払いました。
もしかしたら無人になる時もあるかもしれないので、その時はお会計を間違えないように入れましょう。
夏はとうもろこしが人気で、持つと手がベタベタになるくらい糖度が高い美味しいとうもろこしが売られます。
この直売所は、吉祥寺駅からは少し離れたところにあります。
吉祥寺駅発のムーバス「北西循環」の「ポケット広場」で降り、左に5分ほど歩きます。
自然文化園を越えると、まもなく右手に見えてきます。
店名 | 吉祥寺北町直売所 |
住所 | 東京都武蔵野市北町3-14 |
営業時間 | 9:00~18:00 不定休(ほぼ毎日営業) |
JA東京むさし武蔵野新鮮館 ムーちゃん広場
こちらは武蔵野新鮮館ムーちゃん広場です。
JAグループ(農協協同組合)の直売所です。
JAは農家の営農と生活を守るためにつくられた協同組合で、農業復興に積極的に取り組んでいる他、様々な事業を展開し農業経営を支えています。
生産の拡大や農業所得を増大させることや「地産地消」の取り組みで地域の活性化に貢献し、関連産業や地域経済にも好循環が生まれ地域全体が元気になっていく「創造的自己改革」という取り組みを行っています。
JAグループでは地場産農作物を提供しており、管内5市(武蔵野市、三鷹市、小金井市、小平市、国分寺市)にファーマーズマーケット「むーちゃん広場」を展開しており、こちらはその武蔵野市の店舗です。
開店の10:00をすぎたばかりなのに、お客さんが次から次へやってきていました。
入り口には、こんな大きな春大根が140円で売られていました。
こちらの大根は武蔵野市産です。
武蔵野市の農家で作られた野菜が並べられているコーナーです。
ラベルには生産者さんの名前が記載されています。
場所は吉祥寺駅からは距離があり西久保地域となるのですが、吉祥寺駅からムーバスで「三鷹吉祥寺循環」に乗って「横河電機前」で降り、井の頭通りをそのまままっすぐ三鷹方面に歩いて三鷹通りをこえるとまもなく左手に見えてきます。
店名 | JA東京むさし武蔵野新鮮館 ムーちゃん広場 |
住所 | 東京都武蔵野市西久保1-18-10 |
電話番号 | 0422-54-7150 |
営業時間 | 10:00~16:00 |
農地の様々な恩恵と役割
吉祥寺の北町方面では、あたり一面に畑が広がる景色を見ることができるのですが、その農地から私たちは多大な恩恵を受けています。
農地があることによる恩恵はどんなものがあるでしょうか。
農地が消費地に近いと、農産物直売所などから安全で新鮮な食物を直接届けることができます。
農業の生産活動が継続されることにより、東京の水田や畑などの日本の原風景が維持・保全されます。
緑が水を吸収することで、地面や空気の熱を奪って蒸散し気温上昇を緩和します。
農地や農業用水路を守ることはヒートアイランドの抑止に繋がっています。
災害時には住民の一時避難や仮設住宅の建設ができる「防災協力農地」としての役割も担ってくれています。
農地には、農作物や井戸水が手に入りやすいという利点があるため、避難場所としての機能も期待されています。
農地は、火災の延焼防止などの防災機能もあり、水田や畑で一時的に雨をためてゲリラ豪雨等の洪水を防止する機能も持っています。
市民農園や農業体験は、農園利用者や農家と通じてコミュニケーションを取ることで心身のリフレッシュにつながります。
農家を営むコミュニティー内では、長い歴史の中で、自然の恵みに感謝し、天災を避ける祈りを込めて行われる芸能や祭りなどの文化が守り伝えられています。
水田や農作業用水路、ため池には、どじょうやカエルなど様々な生き物が生息しており、生物の住処としての役割も果たしています。
おわりに
昨今の飽食の時代にあって、食の安全が叫ばれるようになっています。
特に、子どものいる家族にとっては、食の安全はしっかりと保証されていてほしいと思うところです。
そういった中において、農業生産者たちが率先して身体に良いものを届けてくれようとしている場所があることは大変貴重です。
この機会にあなたもぜひ農産物直売所に足を運んでみてください。