ホープ軒は祖父が1935年に屋台で創業して、僕は3代目。
父も祖父と一緒に屋台を引っぱっていて、祖父が引退する頃に店舗型の店を出し始めました。
吉祥寺に出店したのは1978年、初めは駅前の通称「バラック」にありましたが、ロータリーができることになって、1984年に今の場所に移転したんです。
僕自身は19歳の時に入社して、今年で18年目になります。
サッカーでプロを目指していて、推薦で大学に行ったのですが、数カ月で無理だな、と…。
それで、もう継ぐしかない! と家に入りました。
数年経って、「麺屋武蔵」さんで3年半ほど修業。
ウチはスープ以外は工場で作っているので、いろいろな製品作りを勉強できましたし、夏は塩分を少し多めにするなど、日によって自分が感じた味に微調整していい、ということを学べたのが大きかったですね。
お客さんから「昔の方がおいしかった」と言われることもありますが、それは悔しくもあり、モチベーションにもなります。
味は変えたくないですし、昔からのお客様に「変わっちゃったな」と思われたくない。
迷った時は、自分が子どもの頃に食べた味や感覚を軸にしています。
ただ、一度スープの工程を変えたことがあって、後からその製法だと、とろみ具合が違っていたことに気がつきました。
祖父は父へ、父は当時の店長へと味を伝えていたのですが、レシピなんてないので、なぜその手間が必要なのか、僕は理解していなかったんですよね。
作業一つひとつに意味があって、味が完成する。
飲食って面白いなと思いますね。
実家は三鷹ですが、中道通りに友達がいて、子どもの頃はよく泊まりに行っていました。
いつも朝ご飯がマクドナルドで、パジャマのまま買いに行く。
昔は静かな商店街だったんですよ。
僕は今36歳ですが、商店街はかなり変わったと思います。
家賃が高いので、大手チェーンが増えて、個人店が端の方にある感じ。
それでも商店街の盆踊りや御神輿もあり、飲食店同士の繋がりは結構あるので、それは今後も大切にしていきたいですね。
ホープ軒本舗代表取締役
難波 忍さん
My favorite!
MOVIE > 6月の勝利の歌を忘れない
MUSIC > Dragon Ash
BOOK >生き方 (稲盛和夫)
PLACE >家・公園・スーパー銭湯
WORD >気持ちで大体乗り切れる
引っ越しなどで遠く離れても、「吉祥寺に来たらここに寄る」というお客さんも多いそう。
中華そば(700 円)は「食べると元気が出る」という声も。
豚骨や野菜を丹念に炊いて抽出するスープは濃厚ながらまろやか。
特製の「唐華」を加えれば、ピリッと味の変化を愉しめます。
住所 | 武蔵野市吉祥寺本町1-14-12 |
TEL | 0422-20-0530 |